三村九段のココだけの話

「嵐の威を借りた」話

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▼人生で一番ほめられた話▼
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今回は私が人生で最高の称賛を受けた出来事をお話しさせてください。

私は囲碁棋士として35年活動をしていまして、目立つ活躍をしたことも多少はあったのですが

私が世の中から1番褒められた、みとめられた出来事は意外なところにありました😃。

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▼珍しい民放の出演依頼▼
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ある時、私はテレビ番組の出演を依頼されました。

囲碁番組なら良くありますが、それは民放のバラエティ番組でした。

 

番組名は「嵐にしやがれ」です。

 

メチャクチャ有名な番組だと思うのですが、私は一度も見たことがなく

恥ずかしながら「嵐」がどれくらい人気なのかも理解できてませんでした。

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▼井山裕太VS二宮和也▼
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「嵐にしやがれ」の中の二宮和也さんのコーナーだったと思います。

そこに当時無敵の七冠王だった井山裕太さんが出演することが決まりました。

井山さんと二宮さんで対談をしたあとに「5種目での勝負」をするという内容でした。

二宮さんは囲碁が打てないので、5目並べとか、碁石おはじきとか、囲碁ボール、などの対戦を五番勝負で行う企画です。

 

その解説役を私が頼まれたわけです。

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▼七冠王が「おはじき」▼
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囲碁界のスーパースター、偉大な七冠王に

最高位の対局室「幽玄の間」で

こともあろうに「碁石おはじき」をさせるとは、という気持ちは正直ありました。

 

きっと井山先生も、囲碁界の宣伝のため一肌脱ぐ気持ちだったろうと思われます。

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▼そしてミムラは▼
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テレビに映ったのは1分か、もっと短く30秒だったかもしれません。

解説者として喋った部分も、実際の放映では9割使われなかったと思います。

収録は7時間くらいかかりましたが、大部分は待ち時間だったのです😃。

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▼番組制作の裏側▼
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7時間現場にいてもテレビに映ったのは1分以内。

テレビ番組というものは10分、20分の部分のために、1日がかりで撮影を行うのだと知ることが出来ました。

 

そして二宮さんの様な著名なタレントさんの仕事ぶりを間近に見られたのも、中々貴重なことだったと思います。

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▼ゴールデン番組の威力▼
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当時、私の息子が保育園に通ってまして、この番組が放送された翌日から

園の先生から、お母さん達から、猛烈に話しかけられる様になりました。

 

「パパ見ましたよ!!!」「ビックリしました!!」「凄いですね!!!」

事前に知らせたりはしなかったので、テレビを見ていて気がついた先生達は驚愕したようです。

「え!?あ!出てる、出てる出てる。えー信じられない出てるよ、あの人!」

みたいな感じだったと、興奮しながら教えてくれました😃。

 

普段は私に話しかけてなんて来ない、道場の女子生徒も

「先生、嵐と一緒にテレビ出たんですか!?すごいです!!😃」

という感じで、私を見る周囲の目が変わったことを感じました。

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▼これはどういうことなのか▼
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私としては、嵐の二宮和也さんと、たった1分テレビに映ったことがこんなにも褒められた事が驚きでした。

 

凄いと言われるのですが、これは私が褒められてるのでは無いですよね😁。

嵐さんの近くにいたことが凄い。嵐さんが偉大だというだけです。

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▼ミムラの役割▼
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番組を作る側の目線で言えばその日の私は

「囲碁の雰囲気を演出するセット、置物」

という立ち位置でしょう。

私の能力も話す内容もどうでもよくて

「ただ居ること」が求められていたと思います。

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▼まとめ▼
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国民的アイドルである「嵐」さんよりも

私にとっては井山裕太さんや一力遼さんらがもっとずっと「光り輝くスター」です。
ピカピカに眩しく見えます。

その魅力を広めるお手伝いをしたい、というのがこの時の私の最大のモチベーションで、仕事自体は割とつまらないものでした。
私はほぼ「何もしていない」のです。

その事実と、興奮しながら褒めてくれた皆さんの反応とのギャップがすごく面白い!

この時私は、テレビや著名タレントの影響力に乗っかって「プチ名声を得た」のです(笑)。

今思い出しても吹き出してしまうような「可笑しみ」を感じる出来事でした。

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