三村九段のココだけの話

囲碁と将棋の違いについて

こんにちは 囲碁棋士九段の三村智保です😃

 

総武線の市川駅前にある「市川こども囲碁道場」

と、その隣の「囲碁サロン天元」

 

2つを私は経営しているのですが

店舗情報をGoogleマップに登録する際に、ジャンルを選ぼうとしたら何と

 

囲碁教室とか碁会所・囲碁サロン

などの項目が無いんですよ!

 

それなのに…【将棋教室】はあるんです。

 

それでやむなく市川道場と天元は「将棋教室」となってます。

くやしいです😣。

 

(関係ないですが、お笑い芸人のザブングルさんのあの方は、囲碁棋士の高尾紳路九段のいとこだそうで)

 

 

囲碁と将棋が双子の兄弟の様に思っている方は、結構いるのではないでしょうか。

どっちがどっちか分からない、という人は一般にかなり多そうです。

 

実際、将棋を習いたいのに間違えてうちの道場に来た子もいます。そのまま囲碁を習っています😃。
(後悔はさせませんよ!)

 

 

囲碁サロンの方にも、将棋を指したくて来る方が時々いますので、一応将棋盤セットを置いてあります。(囲碁のお客さんは将棋をしないですが)

 

 

ここ数年、藤井聡太さんが超人気で将棋は注目されていますね。

 

ルールを知らないファン「観る将」という言葉が生まれたくらいで、マスコミ露出は囲碁よりかなり上回っています。

 

いっそ思い切り乗っかって「将棋」の看板でも出しておこうか、と思うくらいです。

 

 

前置きが長くなりましたが、囲碁と将棋の違いを簡単に書いてみます。

 

 

将棋は王様を取る(殺す)と勝ちになるゲームです。日本の戦国時代の国盗り戦をイメージすれば良いと思います。

 

はじめは互いに城と攻撃陣を築いて、のちに戦いが始まって、最後は片方の王が死んで勝負が決まります。

 

負ける時は必ず最後に無残な死を体験するので、より厳しくてつらいです😃。

(私は将棋のアマ初段くらいです)

 

 

囲碁は碁盤の中で相手より広く自分の土地を確保すると勝ちになります。
(この土地の事を「地(じ)」と言います)

 

 

好きなところに代わりばんこに、石を置いて行きます。

 

 

無人島で土地を囲うために、杭(碁石)を打ってロープを張って行くような感じです。

 

相手の囲いが大きいと見れば侵入を試みたり、お互いの土地作りがぶつかり合ったりした時に戦いが起きます。

 

 

そして最後にお互いの地を数える作業があるところが大きな特徴です。

 

 

数えやすいよう真四角に地の形を整えて、たてよこ掛け算で地を数え、足して総合ポイントを確認します。

 

最後に多い方から少ない方を引き算して、黒の○○目勝ち。という確認作業をするのです。
(計算に強くなると思います)

 

 

将棋は攻めと守り、とにかく戦争での強さが大事で、大将を倒す速さを読み合います。

 

囲碁は地を囲う効率と、戦いの上手さ、最後はポイント計算が重要になります。

 

 

 

結構詳しい人のつもりですが、いざ説明するとなると難しいですね😅。

 

 

将棋の棋士と囲碁の棋士は似ている業種でもあるので、交友も多いです。

私自身も将棋の棋士の知人が何人かいて「うつ病九段」で有名な先崎学九段がその1人です。

 

彼は囲碁が強くてアマ五段くらい打てます。

若い頃から日本棋院に良く遊びに来ていて、囲碁の女流棋士と結婚までしやがりました😃。

(急に言葉が乱暴)

 

 

最後に

 

将棋は「指す」(さす)と言うもので

囲碁は「打つ」(うつ)と言います。

 

 

囲碁をさしますとか将棋をうちますとかは良くある間違いですので

 

これを読んだ皆さんには、今回是非ここだけでも覚えてもらえたら嬉しいです😃。

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