Masterの60局感想

Masterの棋譜感想57

この碁は何と「天元マネ碁」である。

しかも70手までと、かなりの長手数マネが続けられた。

 

昔々呉清源先生が日本に来た時に、木谷實先生に対して63手までマネして、木谷先生が打ちにくいと言って困ったそうだ。

 

マネ碁は、特にコミが無い碁ではひとつの有力な作戦で、昔から著名な強い棋士も試している。

しかし良い手は何かと自力で考える、囲碁の本質からは離れていて、邪道である感じが否めない。

 

ただMasterの勝ちぶりをみて、もう完全に敵わないと誰もが感じる空気の中、一度は試しておきたい事ではある。

AIの弱点のひとつとして「マネ碁に弱い」という説があったからだ。

 

そこに挑戦した周俊勲さんの、ユニークな人柄を感じた。自分だったらとても勇気が出ないが、周さんは楽しんだのだろう。

 

マネ碁なので普通では無い局面となり、布石などに学べるものは無いが、マネ碁の見た目の面白さと、マネをやめた直後のMasterの鋭さ、瞬殺ぶりに注目して頂きたい。

 

 

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