Masterの60局のうち後半の30局は野狐という中国のネット対局場で打たれた。
中韓のトップ棋士の中から、主催側が選んで対戦させていたのだと思うが、日本から唯ひとり、最強者である井山裕太さんが登場した。
左下隅でMasterが力強く仕掛けて戦いは始まった。
井山さんのキレイなシボリの手筋で黒をダンゴにした。
ぱっと見では白上手いと思ったのだが、よく見るとその付近に地が厚い。黒が悪くないのかも知れない。
右上隅で謎の「四角いシマリ」が出て驚かされた。
後に操作ミスだと発表があったのだが、当時は好手だと感心したプロもいたようだ。
実際にその手で別に負けにならなかったのだから、大きな損では無いのかも知れず、またこれだけ自分たちの感覚に無い手で勝たれると、どんな変な手だとしても信じてしまう面がある。
その新しい打ち方の良さの秘密を解明できるのは、やはり人間の中の最強者たちにお願いするのが望ましい。私もヘボなりに考えているものの、解ることはあまりに少ない。効率は悪そうだ。
試合で多忙な彼らトップ選手の見解を、身近な棋士が汲み取って理解し、また時間をかけて易しく変換して説明する。何段階か経て囲碁ファンの皆様に上手に伝えるような仕組みは出来ないだろうか。あるいは私が知らないだけで、既に行われているのかも知れないが。