Masterの60局感想

Masterの棋譜感想28

出だしの左下の打ち方は、李世石九段を彷彿させる。豊かな発想、深いヨミ、からの奔放で厳しい打ち方が見られる。

本局はそれ程でも無いが、強いAIの碁を見ていて一番思うことは「碁って何でもありなのだな」と言う事だ。

僕らの常識をひっくり返す様な手をいくつも見せてくれるMasterだが、その1手だけで差をつけているわけでも別に無い。どう打っても良い勝負になるのが碁なのだと、あらためて思わされる。

 

近代のトップ棋士、朴廷桓九段や柯洁九段の碁を見ていても、古い世代の僕らには理解しにくい斬新な手は多かった。AIが強くなる前にも既に、囲碁の技術の進化は大きく加速していた。

「我々は固定観念にとらわれない様、常に自戒しなくてはならない」と藤沢秀行先っいた。

これからも凄い勢いで、碁の打ち方は変わって行くだろう。自分のスタイルを保ちながら、新しいものを柔軟に受け入れられる姿勢でいたいと思う。

 

 

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