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囲碁棋士 三村智保九段のブログ

AlphaGoZero 人工知能の囲碁

Zero対Master棋譜感想12

更新日:

黒  AlphaGoZero

白  AlphaGoMaster    189手完 黒中押し勝ち

 

 

AlphaGoに限らずAIは、序盤で頻繁にツケを打つ。本局は左上で白のMasterが、見たこと無い様なツケを打った。更になんと、黒が手抜きした。

驚かされたし興味を惹かれる場面だった。

 

ツケは相手の石に対して最も当たりの強い手なので、攻撃的な厳しい手だと思う方もいるかも知れない。

 

しかし逆であることが多いのだ。

「攻めたい石にはツケるな」という格言がある様に、ツケると相手の石は堅くなる。お互いに固め合いたい時に良く使う手法だ。

ツケノビ定石や、ツケヒキ定石を見れば分かり易いかと思う。

 

黒が左上隅を3手かけて構えたので、ツケて堅めて構わない、軽く利かしてしまおう。

それに対して黒も手抜きして、敵が打たなかった所を衝いた。

そういうやり取りだったのでは無いかと思う。

 

小目に対していきなり星にツケ、などもAlphaGoお得意の手だが、これら序盤で多用されるツケの狙いは、小林光一先生の「決め打ち」に近いのでは無いか?私はと考えていた。

 

ツケには普通手抜きはしにくいし、対応する手の選択肢も絞られる。AIが好むと言われる「予定の立てやすさ」が得られるのではないか。

 

しかしこの碁の様に「ツケに手抜きも可能」となっては、単純化よりもむしろ大きく複雑化している。

残念ながら私の仮説はハズレだった様だ。

 

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